福島県主催・一般社団法人福島県言語聴覚士会運営 令和3年度失語症者向け意思疎通支援者養成事業説明会報告

令和3年8月29日(日)にWEB形式にて、『福島県失語症者向け意思疎通支援者養成事業説明会』を開催しました。

まずは、福島県保健福祉部障がい福祉課の遠藤文隆主幹より、開会の挨拶と福島県の意思疎通支援事業について説明がありました。都道府県の事業と市町村の事業の違いや実際の派遣の流れなど事業概要についてお話がありました。

続いて、当会の阿久津由紀子会長より、『令和元年度失語症者向け意思疎通支援者養成事業活動報告』を行いました。当県では、令和元年度東北で初の支援者養成講習会を開催したものの、昨年度は新型コロナ感染拡大の影響で中止したこと、今年度は感染対策に配慮しながら、派遣事業開始に向けて各地で支援者を養成していきたいとの説明がありました。

今回のメイン講演として、神奈川県言語聴覚士会の市川勝副会長(北里大学)より、『神奈川県における失語症者向け意思疎通支援事業の現業と課題~派遣事業を中心に~』という演題でご講演をしていただきました。

失語症の概論から、失語症者が実際にどのようなところで生活に困っているか、どのように社会参加をしていきたいかという思いについて話があった後、実際の養成事業と派遣事業の内容や課題、COVID-19への対応、事例の紹介等がありました。実際の事例があったことで、具体的なイメージをもつことができ、地域が違うことでできることやこれからの福島県で派遣事業を進めていく上での課題を考えるきっかけになりました。

 質疑応答の時間では、NPO法人日本失語症協議会の園部尚美理事長や、当会失語症関連委員会の相澤悟委員からの話もあり、活発な意見交換が交わされました。最後に、当会失語症関連委員会の水無瀬幸世委員より今年度の養成講習会の受講者募集の案内があり、説明会は終了となりました。

 ご講演をいただきました市川勝先生、ご参加いただきました皆様に心より感謝を申し上げます。また、この事業についてのより一層のご理解・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。