令和3年度福島県言語聴覚士会研究発表会(オンライン)開催報告

令和4年2月27日日曜日、令和3年度福島県言語聴覚士会研究発表会(オンライン)が開催されました。感染症対策等の影響から昨年、一昨年と中止となっていた為、3年ぶりの開催となりました。

今年度は、演題1会津中央病院の増子健太氏による「呼吸器リハビリテーションに言語聴覚士が関わること~食事摂取についての検討~」、演題2竹田綜合病院の青木亜美氏による「前頭側頭葉変性症(FTLD)疑いの進行性失書の一例」、の2演題の発表となりました。 

それぞれ、異なる切り口からの発表であり、活発な質疑応答もあり演題発表者、参加者ともに学びの多い発表会になりました。

研究発表後に、当会の阿久津由紀子会長、志和智美副会長、山田奈保子副会長からそれぞれ、研究発表会の意義についてお話を頂き、最後に佐藤睦子顧問より総評を頂き終了しました。個人レベルでは日々の臨床の中での発見や気づきを大切に、掘り下げて調べていき、そこで得られた知見を様々な場で発表、報告することを目標とし、会としては今後の研究発表会が益々活発なものとなるよう取り組んでいくことで、全体のレベルアップとなります。“継続は力なり”個人としても、団体としても明日からの取り組みを積み上げ、来年につなげていきましょう。

令和3年度福島県言語聴覚士会講演会 開催報告

令和4年2月27日日曜日11:00~、令和3年度福島県言語聴覚士会講演会を開催しました。当会の顧問であり、日本言語聴覚士協会副会長の長谷川賢一先生の東北文化学園大学御退官を記念して、長谷川先生より「臨床と養成教育の経験から思うこと~臨床、研究、職能への取り組みを振り返る」をテーマに、オンラインによりご講演いただきました。福島県内外より95名と多くのご参加をいただき、盛会裏に終了いたしました。

講演会では先生の生い立ちから、1970年代に言語聴覚士が国家資格となる以前の臨床や学会発表、国家資格化に向けた協会活動、養成教育と多岐にわたる内容で、先生の50年の経験は1時間半では足りず、参加された皆様もまだまだお聞きしたかったかと思います。

講演の最後に、先生が私たちに託したメッセージは、

「主体的な姿勢(自分を変えられるのは自分)」

「患者さんから学ぶ(臨床から多くのことを学ぶことができる)」

「日々の臨床の中に明日の言語聴覚療法がある」

「失敗を恐れない(失敗は学習のチャンス)」

「事前の確認(目的、方法、効果)が重要」

「成長的思考(確かな学びに向けて失敗を活かす)」

明日からの私たちの取り組みは、必ず誰かにつながります。先生から受け取った思いをしっかりと次へつなげることができるよう、メッセージを胸に日々の臨床に取り組んでいきたいと思います。

長谷川先生、ありがとうございました。そして、これからも福島県言語聴覚士会をよろしくお願いいたします。

第13回福島県失語症者のつどい

 令和4年1月9日に第13回福島県失語症者のつどいがオンラインで開催されました。当日は令和3年度失語症者向け意思疎通者養成講習会との合同実施となっており、県内4会場(いわき、福島、郡山、会津)での現地実習を兼ねて行われました。また、自宅からの参加者も多く、総勢70名の方が参加されました。昨年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり、つどいが開催中止となっていたので、久しぶりに皆さんのお顔を見ることができ、当事者の方も自然と表情が和らぐ様子がマスク越しに感じられました。

開会のあいさつに引き続き、福島県保健福祉部障がい福祉課長長谷川守様よりご祝辞をいただき、県失語症者向け意思疎通支援者養成事業担当森澤祐子様より代読をいただきました。

今回のつどいは会津が幹事で企画しましたが、会津会場からは、友の会会員2名と失語症者向け意思疎通支援者1期生2名とスタッフ4名が参加しました。各友の会の紹介やいわき雑魚塾の皆さんのニューイヤーコンサートを楽しみました。各友の会の紹介では感染対策を行いながらの活動やお葉書交流会等それぞれの活動報告をお聞きし、コロナに負けずに頑張ろうという気持ちになりました。いわき雑魚塾の皆さんの心温まる演奏と歌声に当事者の方も口ずさんだり音頭をとったりと和やかな雰囲気に包まれていました。また、支援者1期生の方のご協力で、当事者の方への要点筆記等のサポートをしていただき、当事者の方も普段とは異なる状況でも安心して参加していただくことができたのではないかと思いました。当事者の方からも「みんなの顔が見られて良かった」や「早く会って話がしたい」等の感想をいただきました。

 会の最後には、失語症協議会の園田理事長や茨城県失語症友の会葵の会の吉田真由美先生から励ましのメッセージをいただき、県内に限らず皆様とのつながりを感じました。

 コロナに負けず、第14回目の開催では皆様と直接お会いできることを楽しみにしています。

文責:青木亜美(会津会場)

第13回福島県失語症者のつどいPDFファイルはこちら

令和3年度スキルアップセミナー研修報告

令和3年度スキルアップセミナーを11/10にWEB形式にて開催しました。

講師は平成29年まで会津中央病院にお勤めされ、現在は山王病院リハビリテーションセンターおよび国際医療福祉大学東京ボイスセンターにご勤務されている田代名帆子先生でした。会津中央病院勤務時には、当会の理事も務めておりました。

喉頭所見の動画も交えた音声障害の評価/診断から始まり、実際のリハビリ計画の立案、リハビリ内容まで詳しく講義がありました。特に、リハビリを行う際に注意すべきポイントや詳しい説明があり、実際のリハビリ場面でもイメージがつきやすい内容でした。

講演の最後には、セミナー参加者が本研修に参加した後も、研修の内容の確認や知識を深めることができる参考文献やホームページ等も紹介して頂きました。

アンケートでは「新しいことも学べたので良かった」「臨床にすぐに生かせそうな内容で良かった」等の好評を頂きました。また県内外から、20代から60代まで幅広い世代の方々に受講して頂きました。

田代先生の頑張りに負けないよう、私たちも福島で音声障害の知識を深め、臨床に役立てていきましょう!田代先生、貴重なご講演ありがとうございました。

導入研修報告

令和3年度導入研修を7/10と8/30にWEB形式にて開催しました。

昨年度は地域包括ケア推進コースのみの開催でしたが、今年度は2コースを企画し、介護予防コースは7/10(11名の参加)に、地域包括ケア推進コースは7/31(8名の参加)に開催しました。福島県言語聴覚士会副会長の志和智美氏と地域包括ケア委員長の板東竜矢氏が講師を務め、地域包括ケア委員の會田梨恵委員と佐藤伊久生委員がファシリテーターとして参加しました。

介護予防コースのグループワークでは、各地域で介護予防教室や住民を対象とした公開講座などを企画し、準備や広報活動など具体的な話し合いを行うことができました。

地域包括ケア推進コースでは、模擬会議を通じて情報収集~質問~助言の流れでそれぞれのポイントを学ぶことができました。

いずれの研修でもWEB研修であったものの、『ブレイクアウトルーム』機能を活用し、グループワークを実施してコミュニケーションの機会を確保したことや、実践に近い形式での研修でした。終了後のアンケートでも『自分でも思いつかないような意見も知ることができました』『グループワークはとても充実したいいものになった』 『日頃の臨床にも役立つ考え方、声掛けの仕方などが聞けて勉強になった』という意見もあり、充実した研修になりました。

福島県言語聴覚士会 

広報部 大竹樹美